年金の保険料は、国民年金・厚生年金・共済年金でそれぞれ異なる方式で決定され、被保険者等が負担することになっています。ここでは年金の保険料がどのようにして決められ、どのように納められているのか、簡単に触れていきます。 |
@ 国民年金の保険料 国民年金第1号被保険者は、自分で保険料を納付しなければなりません。 最近では納付率向上のため、従来の納付書による納付や口座振替に加えて、クレジットカード払いやコンビニ払い、ネットバンキング払いにも対応するようになりました(各種納付方法の詳細・変更は年金機構のコチラのページからどうぞ)。 では、その国民年金の保険料はというと、平成23年4月〜翌3月までの期間の分は、月額15,020円です。なんと、昨年度より80円下がっているんですねぇ。どうして? 国民年金法第87条3項に毎年度の国民年金の保険料額表が定められており、平成17年度から毎年280円ずつ値上げしていき、平成29年度以降は月額16,900円で固定する予定です。本来、平成23年度の保険料は月額15,260円と定められています。 しかし、実際には物価や賃金の変動率を加味した「保険料改定率」というものがあり、当該年度の本来の保険料額に改定率を掛けた金額を当該年度の実際の保険料とする、と同項に明記されています。平成23年度の保険料改定率は0.984ですから、計算すると15,015円となり、10円未満四捨五入して15,020円となります。 国民年金の保険料の納付期限は翌月末日になっていますから、7月分の納期限は8月31日です。 ※改定率の計算方法は「3乗根」などという遠い昔の記憶の中にある単語が条文に存在するので、興味のある方は、国民年金法第87条第5項をご覧ください。 |
A 厚生年金の保険料 厚生年金被保険者は、毎月保険料を給料から天引きされています。 国民年金の保険料とは異なり、人それぞれ異なる保険料が天引きされています。 では、厚生年金の保険料は、どのようにして決めるのでしょう? 1、標準報酬月額・標準賞与額 総務・経理の部署では、毎年7月を前にすると、各従業員の4〜6月の給料を集計してある書類を作成します。それを7月1日から10日までの間に年金事務所に提出すると、標準報酬月額が決定します。 要は、4月〜6月までの給料を合計して平均額(報酬月額)を算出し、表(PDF)に当てはめて標準報酬月額を算出する、という作業を行っているのです。例えば、報酬月額が315,000円の人は、標準報酬月額が320,000円になります。 通常は、この作業により標準報酬月額を決定し、その年の9月の保険料から適用します。 また、賞与が支給された場合は、賞与の支給総額の1,000円未満を切り捨てて標準賞与額とします。 2、厚生年金保険料率 厚生年金の保険料率は、平成22年9月から平成23年8月までは標準報酬月額・標準賞与額の16.058%を会社と労働者が半分ずつ支払います(厚生年金保険法第82条1項)。ですから、社員の自己負担分は8.029%です。厚生年金保険の保険料はこの保険料率を標準報酬月額・標準賞与額に乗じて2で割った金額になります。 しかし、こちらも国民年金同様、保険料率の引き上げが厚生年金保険法第81条4項に定められており、毎年9月に0.354%ずつ引き上げ、平成29年9月以降は18.3%で固定する予定です。こちらは「保険料改定率」の制度はありません。ですから、今年9月からの厚生年金保険料率は16.412%、社員の自己負担分は8.206%です。 3、厚生年金基金加入者の場合 以上は、一般の厚生年金被保険者の場合のお話でした。では、厚生年金基金加入者はどうなっているのでしょう? 保険料の決定方法は一般の被保険者と変わりません。標準報酬月額・標準賞与額に料率を乗じて2で割って算出します。 異なるのは保険料率で、表(PDF)の3をご覧いただくとわかるように、加入する厚生年金基金により「免除保険料率」が2.4%〜5%の間で設定されており、それぞれ負担する厚生年金保険料率が異なります。 これは、加入する厚生年金基金が本来国(年金機構)が行う業務を一部代行するための優遇措置であり、基金はその分を独自に運用して老後の年金の3階部分とします。 |
B 共済保険の保険料 共済保険の長期保険(年金部分)の保険料の決定方法は、厚生年金の保険料と全く同じですが、料率が異なります。 私立学校共済は都道府県によっては補助金が交付されるところもあるため、実際に個人が支払う保険料はこれよりもっと安い料率になることがあります。 なお、各共済には、厚生年金基金と同じように3階部分があります。上乗せされる金額は、 平均標準報酬額×1.096÷1,000×加入期間(平成15年4月以降分) となっています。 |